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意外と大学では興味のある講義を沢山は受講できないという話

大学生活

高校生の中には、大学では自由に時間割を決めることができ、自分の興味のある講義で単位を埋めていけると考えている人が多いかもしれません。

当然ながら高校と比べれば、その自由度は段違いではあると思いますが、大学入学後に「意外と自由度は高くないな」という感想を抱くことになるかもしれません。

 

ちなみに私はそういった感想を持っています。

今回はそう思っている理由についてお話するので、大学についてのイメージをより具体化させたいという方はぜひ最後までお読みください。

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前提条件

これからお話することについては、

・週に大量の講義を聴講できる脳のスタミナと集中力を持ち合わせている者

・4年での卒業を目指していない者

については当てはまらないことについてご注意ください。

 

大学生はバイトをする人が多い(らしい)ということやサークル活動なども考慮すると、毎日1限から5限までほとんど埋まっているような時間割の処理はそれ相応の能力が必要です。

そういった能力のある人であれば、興味のある講義を制度上の限度まで詰め込むことは可能でしょう。

 

4年での卒業を目指していない者については言わずもがなです。

興味のある講義を自分の好きなペースでとりましょう。

必修で圧迫される1年次時間割

自由とは言っても、時間割のすべてが完全自由でないというのは、誰もがご承知の通りではあると思います。

 

ですが、例えば1年生では大抵学部の必修科目(これは理系学部で顕著か)の他に、英語は週2コマ、第二外国語も週2コマ課せられると思います。

この時点で最低でも週5コマ以上は必修であり、さらにそれらの時限は動かせません(第二外国語は流石に自分で時限選べるところが多い?)。

 

時限が動かせないということはつまり、その必修授業と同じ時限に自分の興味のある講義があったらその講義は絶対に取れないということです。

意外とこの時限の被りには苦労する大学生が多いであろうと予想されます。

 

工学部系のような実験が必修の学部はこの影響が大きく、私自身、早稲田大学の理工学部に属していた頃はある曜日の1限から5限(だった記憶)までが実験に当てられていました。

 

1年次に取らなければならない or 4年以内での卒業を目指すなら取ると期待される講義により1年次の時間割はかなり圧迫されるはずです。

そもそも必修が重い

必修科目は重い傾向にあります。

その学部の専門的な内容に繋がるような講義には大学も力を入れるはずです。

毎週課題やレポートを課されるような講義だと、処理能力の低い人はその他の講義にまで手が回りません。

 

その専門必修に興味があればいいですが、無ければただの地獄です。

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なので学部選びはホント入念に。

 

また語学は(興味のある人を除き)基本しんどいです。

 

自由と言われる京大ですら、語学は何回以上休んだら問答無用で単位が来ないとか、英語でのエッセイ・発表、毎週の課題など中々に重いものでした。

 

第二外国語に関しても出席点がありますし、課題も出ます(まぁ二外に関しては少しは手抜きできる傾向あるかも)。

 

1年生は必修に忙殺、とまでは言わずとも必修が他の講義へのパフォーマンスにそこそこ大きく影響を与えるのであれもこれも受講登録する、というのはリスクが高いです。

色々な講義を取るなら2年生か

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万が一1年生の時に必修を落としてしまうと、2年生で回収作業をしなければなりません。

 

1年生の時に頑張って必修にコミットしていたにも関わらず落単してしまった人は悲惨です。

1年次で様々な学問分野に触れようにも必修でアタフタ。

そして2年次にそれと同じようなことを繰り返さなければならない。

 

必修を落とすというのは精神衛生上非常に良くないので、きっと1年生の時以上に必修にかけるリソースは増えてしまうことでしょう。

 

ちなみに再履修のクラスは普通のクラスよりも得単が楽であることが普通だと思うので、あえて1年で必修を落とすという作戦もありだと思います(自分はそうしました)。

 

さて、しっかり1年生の時点で必修を取れた人は、いろいろな学問分野を見て回りたいなら2年次がチャンスとなるでしょう。

3年生では専門分野の単位をかき集める作業に入るので、他分野を探検する余裕はあまり無いのです。

合わせて読みたい:【メリット多】大学のほとんどの講義はオンライン授業にすべきだと思う理由

興味のある講義があっても専門科目を優先しなけらばならない

1,2年生時点では、コマ数で言えば一般教養科目(どの学部の学生でも受講できる科目)が多くなると思います。

ただ、3年生からは自分の所属学部が提供する講義(いわゆる専門科目)を取ることが中心になるでしょう。

 

専門科目は大抵、自分の専攻分野の科目(必修)とその他の学部提供科目(自由科目)からなると思います。

色々な分野を勉強したいという人についてはここが1番厳しいところとなります。

 

3年生の時点で一般教養科目はほとんど取りきった、という方が多いと思いますが、ここで一般教養科目に自分の興味のある講義がまだ沢山あったとしましょう。

すると、その状況下で4年での卒業を目指す場合興味のある一般教養科目よりも自分の所属学部の興味のない自由科目の取得を優先しなければならないという状況が起こりえます。

 

「自分で選んだ学部なんだし講義のほとんどに興味があるものでは?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、これだけ学問が分化している状況でその可能性は大きくないです。

隣の研究室が何をやっているのか分からない、という話も珍しいものではありません。

 

4年での卒業を目指すならば「卒業単位にならない一般教養科目よりも安全のために専門科目を優先しよう」となるのは自然な流れでしょう。

しかし同時に、そんな理由で自分の興味関心にブレーキをかけてしまうのはもったいないとも思えてしまいます。

 

私自身、一般教養の単位を集めきったにもかかわらず、一般教養科目(京大では全学共通科目と言いますが)を取ったりしていますが、卒業単位には勿論含まれていません(まぁそれを分かって取ったからいいんだけど)。

これができるのは、「別に4年で卒業できなくてもいいや」と思っているからですが、色々諦めている人以外はそういことをするのは難しいはず。

 

実際、興味の無い学部提供科目で単位をかき集めている人はやはり周りにいます。

 

時間割の自由度を見誤るのは危険ですので、前述の通り、自分の志望する学部・学科のカリキュラムは入念にチェックしましょう。

合わせて読みたい:【当事者が書く】ADHDのための大学での履修・試験勉強法

講義のゆるい強制力

最後に、他学部聴講も意外と(卒業単位に含めようとしたら)面倒くさいという話もしておこうと思います(恐らく京大に限らない話なのでここで書く)。

 

自分語りになってしまい恐縮ですが、私は所属学部内の分野のうち自分の専攻分野以外については興味をそそられる講義が多くはありません。

 

専攻分野以外については正直、いくつかの他学部の講義から単位を取得したいと思っているほどです。

 

そんなわけである時、他学部のある講義を受講すべく事務に行ったのですが、担当の教員から指定用紙に受講許可の旨のサインだかハンコだかが必要(今はどうだか知らん)みたいなことを言われて「メンドクサw」となり結局「自分で勉強すればええかー」ってなりました。

 

大学の講義の役割の1つにゆるい強制力があると思います。

講義の受講登録をすると、学期末には得単か落単の二択が待ち受けています。

同じ内容を自分で勉強するにしても、単位を取るために勉強するというのは、悪い面もあるかもしれませんが良い面もあるのです。

 

ある程度の落単の恐怖感(は大げさかもだけど)があったほうが、やる気の無い時に頑張れる確率が上がります。

そのメリットを享受しようとしましたが、面倒くさくなって諦めました(面倒くさがりの自分が悪いってのはある)。

 

自分の所属学部の特定の分野にだけ興味があるという人は、3年生くらいの段階で苦労を強いられる可能性が高いので情報集めとそれなりの覚悟が必要です。

 

また、興味の幅が広い人や興味の幅を広げたい人にとっては、意外と大学4年間での自由度は高くないので、それ相当の単位計算・単位取得計画・シラバス参照などの作業に時間をかける必要があるでしょう。

 

高校生に関してはもはや大学HPの受験生向けページではなく、在学生向けページ見たほうがいいんじゃないかとすら思ってしまいますね。

 

色々な分野を勉強するというと「広く浅くで終わってしまう」という悪い印象があげられると思いますが、専攻分野の必修講義・卒論をある程度まともにやっているのであれば、研究者になるとかでない限り、それも悪くないのでは現時点では思っています。

 

大学という研究機関に4年間も浸るわけで、世の中にはどんな学問があるのだろうと探検する欲求が生じるのは自然に思えます。

自分なんかは深く勉強できない人間なので色々かじって自己満足に浸っています。

 

それぞれの楽しみ方を見つけましょう。

 

今回はここまで。少しでも参考になったら嬉しいです。

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