志望校を決めるというのはなかなかに難しいことだと思います。
高校生の時点では大学が具体的にどういうところなのか分かりません。
ほとんどの受験生は志望校を決める際、大学名と何となくの評判で決めると思います。
学部から大学を選ぶという方が良いとは思いますが、たいてい大学名から決めるでしょう。
将来やりたいことが決まって無い…けど学力は十分!という方は特別な理由がない限り東京大学に行けばいいと思います(進振りの存在も大きい)。
しかし、そんな人は限られている。
自分の学力と理想の間で妥協点を探っていく人がほとんどだと思います。
めでたく大学を決めたとしても、その後で意外と適当になりがちなのが学部選び。
私自身、学部選びを失敗した過去がありますし、友人にも学部選び失敗した~という人はいます。
私は学部選びは大学選びと同じくらい重要、人によっては大学選びよりも重要であると思っています。
今回はその理由についてお話します。
4年間という長さ
学部は4年間(医学部は6年)も課程があります。
冷静に考えて4年ってかなり長くないですか?
4年もあったら小6が高1になれる。
過去4年を振り返ってあっという間、というのはあると思いますが、過去の4年間と未来の4年間では思うところが全く違うと思います。
もしも適当に学部を選んでしまい、入学した後で「勉強内容に全く興味を持てない…」なんてことになったらその4年間はかなりの苦痛を伴います。
我慢できるならいいですけど、我慢できるかどうかなんて入った後でしか分かりませんよね。
万が一我慢できなくて、その結果として不登校、留年、最終的には退学…なんてことになったら時間とかお金とか諸々無駄になってしまいます。
私なんかは完全にそのパターンでした。
卒業も難しいと感じ、結局退学してしまいました。
目的が明確な退学なら良いとは思いますが、消極的な理由による退学は最悪。
勿論、「興味が無いと分かったら転部すればいいじゃないか」という意見もあると思います。
しかし、意外にも(?)大学では学部をひょいひょい変えることはできないのです。
転部は簡単ではない
大学では
転部したいです。
はいどうぞ。
というふうに簡単には行きません。
まず多くの場合、転部試験というものを受けなければいけません。
これに加え、そもそも誰もが転部試験が受けられるわけではないということも忘れてはいけません。
例えば恐らくどこの大学も理系↔文系の転部に関してはかなり難しいはずです。
また、入試の成績が転部希望の学部の合格最低点を超えていないと試験さえ受けられない場合があります。
希望の学部に入れそうにないから、合格できそうな他の学部に入ってから転部しようと考えている人は考えを改めるべきでしょう。
加えて、大学では学部によって学生の定員が厳しく定められているものです。
定員の空きが無いことで転部の募集すら行われない年があるのです。
以上のように転部するにあたっては少なくない障害があるので、取り敢えず志望大学だけ決めて後から転部すればいいやーと考えている人は危険です。
転部を検討する必要のないように入学前に学部を吟味しておくべきなのです。
大学生活のリアルを知るべし
学部を選ぶとき、たいていは大学のHPを覗いたり、パンフレットをみたりすると思います。
それは勿論必要なことなのですが、実際にその学部に属するとどのような大学生活になるのかというのはそれだけでは分かりません。
シラバス検索
絶対にやってほしいのが大学のシラバス検索。
大学のシラバスというのは学外の人間でも大抵覗けてるようになっているはずです。
実際にどんな授業があるのか、現時点で興味の持てそうな授業があるかということを確認します。
自分のいきたい学部の必修科目には要注目。
必修科目というのはその科目の単位を取得しないと卒業できない科目です。
その科目がめちゃくちゃつまらなかった場合、大学での勉強は本当に辛いものになると思います。
Twitterで調べる
今はTwitterという便利なツールがあります。
在籍大学の名前をプロフィールに書いている大学生というのは調べればすぐ出てくると思います。
大学生には「今期はこんな感じで時間割組みました」みたいな感じで自らの時間割を公開している人が結構います。
自分の志望学部に所属している人の時間割をいくつか見てみましょう。
意外と楽そう、必修のコマが多い、など大学のHPなどでは知りづらい情報を得ることができるはずです。
やりたいことがない人
大学4年間は無駄にしたくない!という気持ちはあってもやりたいことはふわふわしている…という人も中にはいるでしょう。
ではそういう人はどうすればいいのでしょうか?
本屋さんに行こう
自分の興味がよく分からない人はまずは大きい書店の学問コーナーに行ってみてください。
”心理学”とか”物理学”とか書いてある仕切りで区切られているところです。
なぜか多くの本屋で、そのコーナーと大学受験参考書コーナーは離れているので意外と受験生は立ち寄らない場所かもしれません。
自分の思った以上に様々な学問があることを知ると思います。
そこで自分が心惹かれるものがなんなのかを立ち読みでもしながら考えると良いと思います。
自由のきく学部
全くもって何にも興味が惹かれないという人。
そういう人は自由のきく学部に行き、大学に入ってから色々な分野をつまみぐいするという方法も1つでしょう。
総合系(?)や文理融合の学部ですね。
勿論そういう学部のデメリットとして、色々な分野をつまみ食いできても結果として各分野において浅い知識・理解で終わってしまいがちということがあげられると思います。
つまみ食いしていく中で自分が「これだ!」と思えるようなものに巡り会えるかどうかが境目でしょう。
これに関しては各々の行動力と運次第としかいいようがないですね笑
学部選びは本腰を入れれば自分を見つめ直すいい機会ともなりえます。
色々調べたり面倒だとは思いますが、頑張って損はないですよ。
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