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【高校と予備校】受験勉強において高校の存在意義はあるのか

教育全般

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受験という土俵では高校は予備校の下位互換

受験のための勉強に特化するという意味では高校より予備校の方が間違いなく優秀です。


今や大学進学率は約六割。第一志望合格を目標に受験勉強に注力している高校生からしたら高校が邪魔な存在として映る人もいると思います。


なにせ予備校教師は受験のプロですから。
彼らは、高校が持っているような情報とは比にならないほどの情報を有しています。



何十年にも渡って実施されている模試の実施結果、模試からわかる志望動向、さらには大学の教授と繋がりのある予備校講師だっています。


勿論高校でも受験情報の載ったプリントなどは配られるでしょう。

しかしそれらは高校が予備校と契約して入手している情報のはずです。



よくよく考えてみれば当たり前です。

高校単体で得られる入試情報などたかが知れているでしょう。



自称進学校ではよくあることなのですが、ベ○ッセのおじさんがしばしば高校に講演をしにきます。私の高校にも来てました。

「あなたたちの偏差値はこのくらい、トップの人でこのくらい、東大に行くならこれくらいは必要…」という感じで私達の模試結果をグラフで示してあれこれ説明を始めるのです。


これは完全に憶測ですが、今思えばあれはこういうことだったのでしょう…↓

 

ベ○ッセ
ベ○ッセ

うちの模試受けてくれませんかね~(今年の入試状況知るためのサンプルも欲しいし…)?受けてくれたら入試情報など提供しますよ!

A高校
A高校

近年我が校の合格実績は芳しくない…入試情報を入手して我が校の入試対策を万全な物にしよう!!!よし契約だ!!

ベ○ッセ
ベ○ッセ

ありがとうございま~す(^^)
あ、講演会もしますよ?? A高校さんの模試結果を見て独自にアドバイスさせていただきます!! 

A高校
A高校

何と素晴らしい…いややはり我々教師だけでは限界がありますな笑

是非よろしくお願い致します。


とこんなやり取りがあるはず、と断言はできませんが大きくは間違っていないと思っています。



詳細は私も気になるのでこの記事を読んでいる高校生、是非教師に聞いてみてください
(ま、教えてくれないでしょうが…)。


超進学校がベ○ッセの模試を受けないのは有名な話ですが、この理由も納得がいきます。

毎年生徒たちは学校が手ほどきしなくても勝手に難関大に受かっていくので(勝手にといっても彼らはやはり予備校で受験勉強をするのですが)、学校はわざわざベ○ッセと契約する必要がないのです。


よって超進学校の生徒たちはベ○ッセの模試を受けません。存在自体知らないというのも頷けます。



さて、ここから分かるのは、超進学校を除いた殆どの高校は受験に関しては予備校に大きく頼っているということです。


受験という土俵で見れば、高校は予備校の下位互換です。

いや、ここまで頼っていたら互換性はもはや無いと言えてしまうかも知れない。


予備校からの情報入手のために一度高校を仲介しているのが無駄な工程です。

受験業界というのは予備校の一強状態であり、多くの高校は予備校に媚びへつらうだけです。


こんな状態ならいっその事、最初から受験勉強は予備校に丸投げしてしまえばいいと思います。


さて、そうなった場合、勉強の場としての高校にはどんな存在意義があるでしょうか。

高校の存在意義











高校とは大学の一つ手前の過程です。

つまり高校にはそれまでの勉強と学問の間の橋渡しをするという役割があるはずです。



大学での勉強とのスムーズな接続を考えなければならない。

しかし、そんなことを考えている教師は少ないでしょう。


生徒がいかにテストで良い点を取れるか、どれだけ高い偏差値を取れるかを考え、生徒の第一志望合格を実現すべくサポートしてあげると思います。


これって別に悪いことではないと思いますよね。

100%悪いとは私も言いませんが、これは生徒のことを一方では考えていて、一方では考えていない行為です。


受験テクニックを叩き込まれてばかりでは何より勉強がつまらなくてしょうがない。

勉強に興味を持つことは難しいですし、そうなると学問への興味なんて言わずもがなです。


本質的な授業がなされていれば、学問への興味を持ち、大学入学後も勉強を続け、自分に適性のある分野で能力を伸ばせていた生徒がいたかもしれないのです。


受験テクニックの詰め込みは潜在能力のある生徒の特性を潰しうるのです。

「受験勉強には時間的余裕ないのだから細かい説明を省くのはしょうがない」という意見もありますが、それは本当でしょうか?


私は違うと思います。


そもそも教師が博士課程まで進んで学問をやってきた人間では無いから本質を教えられないのです。

本当に研究をしてきた方なら高校の内容に対しても適宜適切な補足ができるはず。


私は博士課程修了者以外に教師という重要な職業に就いてほしくないと思っています。
(詳しくは以下の記事↓)

受験勉強よりも大学での勉強のほうがワクワクします。

 

その一例として少し自分の話をします。

私は高校化学は最後まで嫌いで得意にもならず、そのまま大学に進みましたが、大学1年生のときの化学のテキストを読んだときにこう思ったのです。

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これが高校化学の教科書だったら良かったのに…

化学が最後まで得意科目にならなかったのは私の努力不足によるところが大きいのは間違いないです。

ですが高校の化学の教科書が大学のテキストのようにもっと詳しく書かれていればもっと興味を持てていたと思います。


表面的な理解だけではただの暗記で終わってしまう場合が多いです。
受験勉強がバカバカしい、苦痛だと思う要因の一つです。


受験の点取りゲーム要素は予備校に任せて、本質的な内容を扱うのは高校という機関に任せるというのが最善かと思います。

…と言いたい所ですが、この面においてさえも高校は予備校に劣っているかも知れないのです…

結論


高校の教師では、本質的な内容まで踏み込めない場合が多いということは話しました。


ですから博士課程修了者の高校教諭採用を優先し、点取りゲームを指導する予備校と差別化を図るというのが私の考えでした。


しかし、大手予備校の講師となると話が変わってきます…



大手予備校に採用されている講師の多くは修士や博士まで行った人が割と多いです。


こうなってくると高校の教師が勉強を教える意義がいよいよ無くなってきます。

これらのことを考えた上での私の現時点での結論。

高校の授業に関しては、大学との接続を考えた本質的かつ受験も視野に入れた授業のできる予備校講師に全任する

・高校側(教師)はそれ以外の学生生活のサポートをする。


そもそも高校の教師は仕事が多すぎるのです。部活の顧問とかになったらもう地獄です。


中途半端な実力の人間が教師になるくらいならいっそのことその仕事は投げたほうが良いのです。

しかも皮肉なことですがその方が教師のためにも生徒のためにもなります。

今一度、高校という教育機関そのものについて考える必要があると私は思います。

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