高学歴の人は、少なくとも大学受験という土俵においては成功者です。
そんな彼らが紹介する勉強法というのはいかにも説得力がありそうなものに見えます。
しかし、私は彼ら(もちろん私も含)の紹介する勉強法を見る時は、色々疑ってかかる必要があると思うのです。
使ってる参考書は大体皆同じ
このサイトも含め、高学歴の人間が勉強法について話す動画・ブログなどは沢山あります。
その中では、大抵「この参考書を使った」ということが書かれていますが、受験勉強をそれなりに頑張っている人を見れば、受かった人も落ちた人も大体同じ参考書を使っていることに気づくと思います。
数学であれば青チャート、化学であれば重問…のように各教科ごとテンプレのようなものがあります。
勉強法についても、「参考書は1冊を極める」だとか「復習を欠かさない」だとか、よく聞くことばかりです。
そう思うと、果たして受験成功者は、使った参考書や勉強法が良かったから成功したのかという疑問がうまれます。
勿論その要素も間違いなくあるでしょうか、私はそれ以外の部分にも着目すべきなのではないかと思うのです。
人の勉強法を見る時の注意点
人の勉強法を見る時はまず、その勉強法を紹介している人のバックグラウンドに着目すべきです。
例えば、中学受験をしていたのか、中高一貫に通っていたのかは正直大きいと思います。
ある程度脳の可塑性が高い時期から中学受験のための勉強をすることは、明らかに受験への耐性を高めることになるでしょう。
また、中高一貫に通っていたとしたら一般的な公立高校よりも進度は速いはずで、平均的な受験生よりゆとりがあります。
その他にも、塾に行っていたかどうか、家庭の裕福さ、親の教育意識などそもそもの根本の素地が大きく違う可能性が高いです。
そして、もっとも異なっているであろうものが脳のスペック(頭の良さ)です。
成功物語の一般化
高学歴の人間で一番厄介なのが、一生懸命努力して難関大に合格し、その上その努力と結果の関係を一般化しようとする人間です。
具体例で言えば「1日10時間勉強して東大に合格しました!だからあなたも私みたいに努力すれば東大に入れます!」というような人。
私のような努力の出来ない人間からすれば、そもそも1日10時間勉強とか常人には無理です。
まずそこまで受験勉強に興味を持てるかという問題もあります。
勉強をしたことによって、成績が上がるという報酬が得られるわけですが、その報酬に対する感度は人によって違うはずです。
誰もが無尽蔵に努力できるわけではないのです。
誰が言ったかでは無く何を言ったか
ある勉強法・参考書が効果的であるか否かを本当に知りたかったらどうするか。
本当に科学的に実証しようとしたら、ある群Aと別の群Bを用意し、群Aは参考書αを勉強、群Bは参考書βを勉強し、成績に対して統計的検定を行い……というふうにやらなければいけないわけです。
もちろんそんなことをやるのは現実的ではありません
ある勉強をした”から”成績が上がったというのは意外と難しいです。
私もこのブログで色々な勉強法や参考書を紹介していますが、ほとんどの人には役に立たないかもしれないと思って書いています。
部分的に拾ってくれれば、の精神です。
少なくとも言えるのは、高学歴の人が言っている”から”いい勉強法であるとみなすのは危険であるということです。
常に疑って鵜呑みにせず、自分の頭で考えなければなりません
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