今回は京都大学の現代文についてです。
現代文という科目は本当に難しい科目だと思います。
ネットを探せばたくさんの勉強法がありますが、私もここで自分なりの勉強法を紹介します。
ただし、綺麗事抜きで率直に申し上げますと、現代文は”駄目な人はいくらやっても駄目な科目”上位にランクインするものだと思います。
ほとんどの人は必要最低限の点数をとれるようになったら現代文から手を引き、他の科目を頑張るべきというのが持論です。
京大現代文なんか大体5割~6割で、「7割取ってる人なんているの?」というレベルです。
この記事でも「必要最低限の点数を取れるようにしよう」というのを目標に定めた勉強法を紹介します。
京大現代文の傾向
京都大学の国語の試験は、第1問が文理共通問題の評論。
第2問は文系と理系で別の問題となっており、評論か随筆。
第3問が古文です。
京大現代文は勿論簡単ではないです。
難しさを私個人の感覚で表現すると、
第1問は必死に頭使わないと置いていかれる。
第2問は説明問題に答えづらい。
第1問ではよく現代文にあるような、傍線部の前のポイントを探してそれらを抜き出してつなげて終わり!って感じでは思うような点数は望めないと思います。
特に第2問で随筆がでると難しい。比喩表現が多用されていて、そこに傍線部が引かれて説明させる問題は非常に解答が書きにくい。
「何をどう説明すればいいの?」ってなる。
恐らく自分の言葉で補いつつの抽象化が求められていると思います。
現代文では基本的に自分の言葉では無く、問題文で使われている言葉を用いての説明が原則ですが、それが無かったらもう自分で言葉を多少補いつつ抽象化を目指していくしか無いです。
ちなみに問題は全て記述式で設問は「〇〇はなぜか」「〇〇はどういうことか」の2つが基本。
めちゃくちゃシンプル。
試験時間は文系が120分で理系が90分となっています。
時間制限はそこまで厳しくは無いと思います。
現代文が苦手な人は
現代文が苦手な人、偏差値でいうと50前後の人、と言いたいところですが偏差値といっても模試によりますよね。
他の指標でいうと共通テストの過去問を問いてみて現代文が5割とか6割の人。
このような人は、いくら現代文のコスパが悪いとはいっても、流石に勉強したほうが得だと思います。
なぜなら現代文という科目は、入試で最も武器になるような科目にするには難しい科目ですが苦手から平均レベルにするのは割と簡単だからです。
日本人ですから日本語の文字それ自体は間違いなく読めるわけです。
よほど論理的思考力が欠如してないかぎり勉強すれば平均レベルに到達できます。
しかし、逆に言うとノー勉で現代文の偏差値が50を割るというのは何かがおかしいです。
残念ですが、そのような人が全力で勉強しても現代文が大得意!となる確率は0とは言いませんが、かなり低いと思います。
さて、話を戻しましょう。
そもそも現代文が苦手で京大現代文とか言っている場合ではない!という人にオススメの参考書が”現代文へのアクセス 基本編”です。
これ1冊繰り返しやれば現代文が得意とまではいかずとも、間違いなく苦手ではなくなります。
最初のほうの問題はめちゃくちゃ簡単なのですが、頑張るべきは解説の熟読です。
現代文が苦手な人はこの1冊だけ信じて頑張ってください。
ちなみにこの”現代文へのアクセス”はこの基本編のほかにさらに発展編と完成編があります。
まぁ時間があれば発展編もやっていいかなとは思います。
完成編までやって無駄ということは勿論ありませんが、そこまでやる時間で他の科目を頑張るべきなのではないかと思います。
結局受験は総合点勝負なので、ある程度のレベルまでいった点数の上がりにくい現代文を頑張るよりも点数の上がりやすい他科目に注力すべき人が多いのではないかと思います。
他の科目が全部完璧で、現代文くらいしかやることないなら話は別ですが
京大現代文対策はしなくていい?
無対策作戦
合格体験記だったか誰かのブログだったか忘れましたが、
”工学部なら、国語に時間を費やすより国語が0点でも受かるように他の科目を仕上げる方がいい”というような旨の文章を見た時、これは一理あるなと思いました。
勿論、国語が0点というのは現実的に考えてありえませんが、仮に0点だったとしても大丈夫なくらいに他の科目を安定して取れるようにしようということでしょう。
工学部は二次試験800点満点のうち国語は100点分ですが、数学と理科はそれぞれ250点、英語が200点です。
これだと確かに国語を上げる努力よりも他の科目を上げる努力のほうがコスパは良さそうです。
工学部に限らずこれは割と多くの人に当てはまるんじゃないかな?と思います。
逆に文学部だと二次試験500点満点のうち国語が150点、数学100点、英語150点、社会100点なので多少は頑張ってもいい気がしなくもないです。
それでも私は世界史の単語覚える方が良いじゃん…ってなりましたが
自分の現時点での実力と、志望学部の配点を把握してどう考えても現代文のコスパが悪いと判断できた場合、私は京大現代文は”無対策”でも構わないと思っています。
そりゃまぁ時間配分を知るために1,2年分くらいの過去問を手を動かして解いてみてもいいとは思います。
しかし、何年も遡って解き、丁寧に一問一問添削していくようなことは果たしてそこまで有意義な時間の使い方なのかどうかを自分に問う必要があると思います。
京大現代文はそこまで甘いか
そもそも、たかが1年くらい勉強しただけで、京大の現代文で高得点が望めるのでしょうか。
京大の現代文を見ていると「お前は今まで頭使って生きてきたか?」と問われているような気持ちになるときがあります(勿論そんな意向は向こうにはない)。
小さい頃からずっと本を読んできた人には敵わないです。
彼らは基盤がそもそも違います。
単純に日本語の文章に対する知識の積み重ねがすごいのだと思います。
1年間の勉強ですら私は付け焼き刃だと感じてしまうのです。
京大対策で一冊やっておくとしたら
現代文のコスパ問題を認識した上で、何か京大の過去問をやる前に何かやっておきたいという人のために1冊だけ参考書を紹介します。
駿台文庫から出ている”現代文読解の基礎講義”です。
この本のいいところは、現代文の”読み方”と”解き方”をそれぞれ別々に講義してくれているところ。
一口に現代文の勉強といっても、読むという作業と解答を書くという作業に二分されます。
それらをしっかりわけて解説してくれているという参考書はあまりないと思います。
またこの本では現代文を”感覚で解く”ことを徹底的に排します。
感覚には全く頼りません。機械的に解くことを目指します。
機械的と言うと聞こえが悪いかもしれませんが、現代文を機械的に解けるというのは再現性があるということです。
現代文で点数に波があるというのは毎回感覚に頼って解いているからです。
自分の感覚が問題文と合うか合わないかの博打になってしまっているのです。
そうではなく常に論理に乗っかっていつもと同じようにいつもと同じ流れで解く。
このような態度の徹底訓練をこの本で行えます。
極めようとは思わない
冒頭でも申し上げたとおり、現代文はそんなにコスパのいい科目ではないです。
全力で勉強して大得意な科目にするんだ!という気持ちは多くの人は捨てたほうがいいと思います。
頑張るなら、”足を引っ張らない程度”のレベルになるまで全力を尽くしましょう。
常に入試の総合点の最大化を意識して勉強していくのが大事。
まずは安定する科目(特に英語がそう)の勉強を頑張りたいですね。
コメント