今回は京大世界史に特化して書いていこうと思います。
特化と言いつつ京都大学の世界史はとんでもなく難しい難易度とかではないので、割と対策しやすいと思います。
対策していく中で気をつけておくべきなどをまとめましたので是非最後まで御覧ください。
前提
この記事を読んでいる方の学力レベルは千差万別でしょうから、一応初めの初めから説明します。
まず、京大の世界史のことを考えるならば、共通テストの過去問で少なくとも8割、できれば9割安定くらいの学力を持っていることが前提条件です。
共通テストの過去問を解いてみて自分の学力を正しく認識しましょう。
センター試験(現共通テスト)で9割を獲得した勉強法はこちら↓
共通テストのための対策はそのまま京大世界史の対策にもなります。無駄では全くありません。
持論ですが、共通テストで安定して9割獲得できる人なら京大の世界史で5割前後は取れます(理由は後で)。
時間に余裕が無い受験生で、基礎ができてないにもかかわらず焦って過去問対策に移ったりする人もいますが、そんな愚行にでるくらいなら過去問を一切やらずに教科書と一問一答をやりこむほうがまだマシです。
一問一答を頑張る
京大の世界史は100点満点で、20点の論述が2つ、小記述問題がちょっと、残りの50~60点分が一問一答形式です(50~60点と幅があるのは小論述問題の割合が年によって違うから)。
一問一答の割合が高いので非常に点数が取りやすいことが分かります。
仮に論述が全然駄目でも一問一答だけを完璧にしていれば50点くらいの点数が望めます。
共通テストの過去問で9割が安定している人は歴史用語もかなり頭に入っている人なので、それだけで京大世界史の一問一答の部分で結構な点数が稼げるのです。
このことから、優先順位としては論述よりもまずは基礎的な歴史用語をおさえるのが先だと私は考えます。
私が使っていた一問一答は山川世界史のものです。
これ一冊で十分です。
この一問一答集には、山川世界史の教科書には載っていないものの、京大入試でだされるような用語もしっかり記載されています。
京大の世界史では、一問一答で割と細かい知識を答えさせる問題も数問含まれます。
別に一問一答を全問答えなきゃ落ちるとかでは全くないですが、山川の一問一答を完璧にすれば京大世界史の一問一答は結果的にほぼ全問取れるので、一冊で済むならその一冊だけ完璧にやっておきましょう。
ちなみに一問一答集と言えば、東進の一問一答も有名ですね。
しかしこれはあまりオススメできません…
知識が細かすぎるのではと思います。
これを使う人は重箱の隅をつつくような用語をだしてくる早慶の、それも世界史で高得点を取らないと落ちてしまうというような人な気がします。
勿論、用語のレベル分けはされていますが、いちいちそれを確認しながら必要だと思われる用語だけやるというのは私は面倒だと感じてしまうので嫌でした。
山川なら何も考えず全問やればいいです。
侮るなかれ 漢字の練習
京大は中国史が必ずでます。
一問一答部分で中国史が出た場合、必然的に漢字での解答が多くなるわけですが、そこで「用語は思い出せるけど漢字が書けない」ことが原因で点数をポロポロ落としていくというのは非常にもったいない。
中国史では日本人には馴染みのない漢字がしばしばでてきます。
鄒衍とか書けない。
ヨーロッパ史の用語なら音だけ覚えていれば、書くときはカタカナなので全く問題ありませんが、中国史はそうはいかない。
一問一答で学習するとき、少なくとも中国史の部分だけは漢字の書きも同時にやっておいたほうがいいと思います。
私は漢字の書きの練習を怠った故に、本番では漢字の思い出せない用語がいくつもあった…
本番で泣く羽目にならぬよう、日頃から漢字の書きは意識して勉強しましょう。
中国史優先
前述の通り、京大世界史では中国史が毎年必ずでています。
京大の世界史はⅠとⅢが300字論述、ⅡとⅣが一問一答+小記述問題なのですが、ⅠとⅡの両方が中国史からの出題だったこともあります。
中国史を深く理解することを優先させましょう。
(勉強すべてに通ずることですが)得た知識を自分の中でアウトプットすることが重要です。
土地制度の変遷、科挙制度の変遷、周辺民族との関わりなど、自分なりに大きなくくりで中国史を多角的に捉える練習を日々の勉強で意識すべきだと思います。
資料集なんかだとそういったものが図でまとめられていますので、その用途で資料集を使うといいです。
ちなみに資料集はタペストリーを使っていました。
資料集は教科書のポイントをうまくまとめてくれています。
また、教科書には載っていないような話もたくさんのっているので暇なときに見ているだけで結構楽しいです。
高校生は学校で資料集も配布されるでしょうが、独学勢などで資料集を持っていない人は必ず買っておきましょう。
論述対策
京大の論述は300字の論述が2つです。
論述という問題形式それ自体が難しい形式なので一概に言えませんが、京大の世界史論述は標準的な難易度だと思います。
勿論、満点解答を目指すのは成績上位者でも難しいでしょうが、合格点をとるだけでよいならさほど難しくないでしょう。
学校や予備校などに通っている人はそこで通史をやるでしょうから、その授業をものにすればスムーズに論述対策に入れると思います。
私のように独学の人は教科書に頼ることになると思います。
教科書は誰もが最後まで付き合っていく本です。論述のための教科書利用法の記事は以前書きましたので是非ご覧ください。
ここで注意したいのが、”一問一答が得意ならば論述の勉強を始められる”ということでは全く無いことに注意。
求められる能力が違います。
自分で考えて論述の解答を作成→解説を読んで修正
という流れが重要です。自分で考えられる段階にない人は通史を頑張りましょう。
さて、論述の問題集ですが河合塾の世界史論述を勧めます。
問題数は例題(大体300字、400字の問題)が75題。
練習問題(小論述問題が多い。たまに300字、400字)が116題です。
(※例題が解説つき。練習問題は解説なしの答えのみ)
河合塾の参考書全部に言えることなのですが、解説が詳しい。
論述作成時のポイントなどもまとめてくれていて使い勝手がいいです。
時間がない人は例題だけやって、解説を読んで時折教科書に戻りつつ知識を補強していけばいいと思います。
過去問やる?
これに関しては賛否両論でしょうが、私は過去問を必死になって解いていく必要は無いと思います。
理由としては、まず論述で同じ問題が出ることはないだろうということ。
また、一問一答の部分でも、山川の一問一答をやっていれば取れるのでやるなら山川の一問一答をやっていたほうが効率がいいということ。
しかし、赤本を見る必要はあります。
赤本は過去問が出題年別にまとめられているので傾向がつかみやすいですし、最初の方の傾向と対策の部分は読んでおくのがいいでしょう。
また問題をパラパラめくっていくだけで結構な情報を得られます。
一問一答の問われ方、文化史もある程度問われること、中国史では意外と細かい知識が問われるということなど。
過去問を全く解くなと言っているわけではありませんが、少なくとも昔の問題から遡って順番に全問問いていくというようなことはしなくていいと思います。
私は通しで一年分を問くことは結局最後までしませんでした(余裕がなかったからというのもあるが)。
時間配分を確認するために、2,3年分試しに問いてみるという使い方がいいかもしれません。
ところで、京大世界史の対策をネット検索すると、時間に対して問題が多いというのがいくつかでてきます。
確かに、問題数自体は多いのかもしれませんが、一問一答の問題を瞬時に答えられるくらいに一問一答をやりこめばそんなに時間は厳しくないと思います。
一問一答の問題は悩んでもしょうがないので、出てこなかったらとりあえず飛ばしましょう。後で時間が余ったら頑張って思い出す。
世界史は点数がとりやすい
京大の世界史に一橋の世界史のような無理ゲー感はありません。
ほとんどが基本的な問題です。
これはあまり差がつかないということですが、逆に言うとここで得点が低いと周りに大きく遅れをとってしまうということです。
一番得点差がでるのが数学ですが、よほど自信が無い限り数学にかけるのは危険です。
私は数学にかけた人間なので身を持ってそれを感じる…
もう時間がないと半ば諦め気味になっている人でも、世界史に関しては直前まで伸びるので、最後まで諦めずに世界史のような暗記系の科目で足掻いてください。
今何をしたら本番の総合点が最も高くなるのか
これを考えて勉強をしていきましょう。
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