3月も下旬となれば、ほとんどの受験生は進路が決まっていることでしょう。
第一志望に合格して進学する者、滑り止めの大学に進学するもの。
はたまた予備校で浪人、宅浪、仮面浪人、就職など様々な人がいると思います。
そんな中、どうしてももう1度第一志望を目指したい。
絶対にあの大学でなければならないんだという強い思いを持ち、浪人という勇気ある決断をした人に対して、浪人が決まったまず何をするのか、生活では何に注意すべきかということを書いていきます。
当たり前だろということも書くかもしれませんが、全部大事なこと(であると私が信じていること)です。
是非最後までお付き合いください。
受験勉強を始める前の段階
受験勉強をうまく遂行するためには、勉強それ自体以外のことを整えることが重要だと思います。
重要なのが生活のリズム。予備校に行っている人は、途中で不登校になったりしない限りこれについては大丈夫だと思います。
一番不安なのが宅浪の人。
私は大学には籍を置いてはいたものの大学は完全に不登校(GPAは0)だったので仮面浪人というより実質宅浪でした。
一人暮らしで完全に生活リズムが崩壊していました。
私が実践したわけではないので無責任感が否めませんが、宅浪の人は受験勉強以外にやるべきことを追加するのが良いと思いますね。
よく聞くのがバイト。
一見非効果的に見えますが、バイトまでの時間は頑張って勉強しよう、というように逆にメリハリがつくと思います。
勿論自らをしっかり律することが可能な人は、ずっと家にこもって勉強すればいいですがそういう人は少ないと思うので、何かしらの日課になりそうなものがあったほうがいいでしょう。
あとベタですが、早寝早起きは大事。
朝型か夜型かは遺伝で決まるものなので人それぞれでいい、と言いたいのですが、どうしても入試は朝から始まるので、朝早く起きられるようにはしておいたほうがいいと思います。
詳細はここで↓
受験勉強の何が難しいかって、勉強を始めること・勉強を習慣化することなんですよね。
自分に厳しい人は別ですけどね…
勉強するという行為が自分の生活のなかで特別なものとして認識されないレベルまで達するかどうかが鍵です。
(私は無理だったのであれですが)そういう域に達した人達は単純に勉強の絶対量が多いので当然ながら成績は上がりやすくはなります。
声を大にして言いたいことは、自分を管理できない人間はおとなしく予備校・塾に入りましょうということ。
私は基本的に独学スタンスですが、ペースメーカーとしての予備校・塾の利用はかなりいいと思います。
身近に競い合える人が存在するという意味でも良い。
勉強を頑張るのは勉強以外のことを整えてからでなければなりません。
スタート位置にすら立てずに時間だけが過ぎていき、そのまま入試を迎えてしまうのはかなり悲しいですよ…
今年受けた入試問題を解く
まず、あなたがその年受けた入試問題を解き直しましょう。
センター試験は自己採点するので間違えたところを確認しているでしょうが、二次試験に関しては合格発表まで解答速報は見ないという人は少なくないと思います。
不合格になって落ち込む気持ちは分かりますが、浪人を決めたからには早めにスタートを切りましょう。
本番で解けなかった問題を中心に解きます。
今見たら嘘みたいに解ける、ということは珍しくないです。
本番には悪魔が潜んでいます。緊張で頭が回らなくなったりするのです。
試験終了後に解いてみても解けないのは本当に実力が足りなかったということ。
また、その問題が基本的な問題か、それとも合格者でも正答している人が少ないであろう捨て問であるかは全く受験勉強をしなかったという人でない限り分かるはずです。
そして基本的な問題を落としていた場合、必ずその分野はメモしておきましょう。
【化学:電気分解の反応式】のような感じです。
落としてはいけなかった問題の確認につとめ、苦手分野を知り、そこから優先的に勉強します。
その指針を立てるためにすべきことの1つが”その年の入試問題を解く”です。
参考書は前から順番にはやらない
その年の入試問題を解いたら、次に自分の使っていた参考書をパラパラめくります。
その中で必ず、理解があやふやな分野というのはあるはずです。
その分野も全部メモっておきます。
そして勉強を始める時はメモしておいた分野の勉強から始めます。
私がそうなのですが、参考書を一番初めから順番にやっていかないと気がすまないタイプの完璧主義者(?)の人がいます。
でもそこは堪えて自分がやりたくない分野、苦手な分野を優先的に勉強していきましょう。
周りより得意な分野をさらに極めるよりも、周りより苦手な分野を人並みにするほうが労力も少なく、点数も伸びやすいでしょう。
仮にそうでなくとも、だいたいの人が勉強しはじめは真面目にやるので、参考書の最初の分野って結構頭に入ってると思います。
世界史だったら古代ギリシャ・ローマだけやたら詳しい、みたいな。
これに限らず、優先順位をつけるというのは重要。
なんでもかんでも手を付けて結局どれも中途半端になるというのが一番良くないです。
基礎からやるというのは皆分かりきっていることだと思いますのでそれについては詳しく書きませんが、とりあえず夏休みあたりまで基礎だけに集中するくらいの姿勢でいましょう。
現役よりも浪人の方が受かりにくい理由
普通に考えて浪人生の方が現役生よりも勉強が進んでいるし、時間もたっぷりあるのだから、浪人生のほうが受かる確率は高いということになるでしょう。
しかし私はこれは完全に間違った認識でむしろその逆であると思います。
”浪人生のほうが受かる確率が高い”というのは、生活の中のありとあらゆる自由な時間を全て勉強に費やせたという仮定があってのものです。
その仮定を現実にできる人がそもそもそんなに多いはずがないです。
基本的に人間は怠け者。ましてや浪人期最初の時期なんかあと1年あると思って油断するのがある意味自然な心の動きです。
加えて浪人期のメンタルはかなりしんどい。
浪人はかなり自分と向き合うことになります。
自分の怠惰さに嫌気がさすこともあるかもしれません。
さらに「受からなかったら来年はどうなるんだろう」、「滑り止めの大学に行っておくべきだったのでは?」など心配事に常にさらされる人も少なくないはず。
模試で成績が落ちていることが判明、なんてことになったら絶望です。
一方で現役生の多くは余裕がありません。
どうしても短期間で詰める必要がでてきます。
直前期にグッと成績が伸びるというのはこういうことで、結局入試本番に最高値を出せたほうが強いのですから、ダラダラ勉強している浪人生よりかは直前短期集中型の現役生のほうが強いのです。
また、時間のない現役生は「頑張って入試本番に間に合わせなきゃ」という気持ちが先行して内省する機会が浪人生よりかははるかに少ない。
この”考えない”というのは時に重要で、目の前の目標一本に集中することを可能にしてくれます。
はじめての入試でドタバタしてるうちにいつのまにか入試本番だったという現役生も多いはず。
浪人生と現役生では最後の戦う場所が同じでも、そこまでの立ち位置が大きく異なるのです。
一周回って”受験は自分との戦い”だと思った
”受験は自分との戦い” これは高校の先生が口酸っぱく言っていました。
私はそういう精神論的なものが大嫌いなので流していたのですが、自分自身が何度も受験して、受験におけるあらゆる戦いという戦いの主な部分は本当に自分との戦いだなぁと痛感しました。
上述の通り、受験勉強は自己管理ゲー感が強い。
憶測ですが、浪人して成績が落ちる人・変わらない人の多くはこの自己管理の部分で失敗していると思います。
周りとの戦いについてですが、まず言えるのが、ある年だけ受験生のレベルが異様に高いということはないということ。毎年大体同じレベルの人たちと戦うことになります。
また、問題の易化・難化などがあってあなたが振り回されたとしても、周りもそれと全く同じ基準に乗っかって戦っているのですから変わりません。
合格点を取れるか取れないかというのも結局自分がその点数に届くか届かないか。
勿論、自分の志望する学部の倍率が何故か今年は跳ね上がったとか普通にありますし、その場合合格最低点ギリギリの人はほぼ運ゲーになるので全てが自分との戦いとは言いません。
しかし戦いの大部分は自分を律するということに帰着されるはずです。
駄目な人はいくらやっても駄目
最後に残酷なことを言いますが、どんなに頑張っても駄目な人というのは存在します。
それをあなたが自覚している、または自覚する時が来たとしてもあまり自分を責めないでください。
人には向き・不向きがあります。走るのが得意か不得意かと同じ話です。
努力とかも結局あれは根性ですし、たかが一年間受験期間を伸ばしたところで「劇的に努力できるようになった!」というふうに変わることは難しいはずです。
そんな簡単に人間性変えれたら皆もっと人生楽。
ですから、現役のときに全力で頑張れなかった人は浪人はやめたほうがいいです。
(といってもこのページにいらっしゃった方の多くはもう浪人を決断した方々でしょうが)
まぁ人の人生どうこういうほど私は偉くないですし、なによりあなた自身が決断し、結果に対してあなた自身が納得できればあなたの中で何も問題はないのです。
浪人生活が辛いのは自明ですが、合格発表の瞬間の報われた感は一生味わえないレベルのものになると思います。
頑張りすぎない程度に頑張ってください。
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