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大学入試は文系受験の方が楽だと思った理由

大学論

反感買いそうなタイトルとなりました。

一応言っておくと文系選択を貶めるとかいう意図は全くございません。



因みに私は国立理系・国立文系・私立理系・私立文系のすべての受験を経験していますが、その観点からみても大学受験としての文系選択は理系に比べて楽だとは思っている立場ではあります。

大学受験における理系と文系を比べてみましょう。 

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理社の違い

センター試験の例をあげます。


理系が受験する社会は一科目(AとBがありますが基本的に文系が選択するものと同じBを選ばないと殆どの大学を受けられない)。


文系が受験する理科は理科基礎から二科目選びます(理科には理系が選択する専門科目と基礎科目があるが文系は基礎科目を選ぶ)。

この時点で不思議。



理系は文系が取るBの方の社会をやります。

なのに文系はなぜ理系が取る専門から一つ選ばない?



理科基礎っていう科目を2つも取っているから良いじゃないと思う方もいらっしゃるでしょう。

理系と文系両方で受験経験のある方しか分からないと思うのでしょうがないですが、理科基礎は理科専門より遥かに量も少なく簡単です。



理科基礎2つ合わせても理科専門一科目には到底及びません。



私の友人が「理科基礎は算数」って言ってましたが、そういう気持ちも分からなくもないレベル。



理科基礎では理系の物理で頻出の電磁気(ここ結構重い)を全くやりません。波の屈折も全くなし。

原子分野も質量エネルギー(E=mc^2の有名なやつです)無しボーアの量子条件あたりの話も無し。

最も基礎である力学くらいは専門科目の範囲を全部扱うのかと思えば万有引力関係の話まるまるカット。



今思いついたのだけでこれだけあります。

受験という観点で言えば文系の方は理科基礎では物理基礎を選択することをオススメします。



物理基礎を避ける方は、その理由として”物理”という言葉に近寄りがたさを感じてしまうからというのがあるかもしれません。


ですが安心して一週間だけ物理基礎をやってみてください。コスパの良さに驚くはずです。万が一できなかったとしても一週間捨てるくらいなら問題ないので是非。




あと化学基礎、怒涛の有機化学ほぼ全カット
物質の性質の話とかでポリエチレンがどうとかでてきますが計算は無し。構造決定も無し。

無機化学もほぼカットされてますね。

化学基礎はmolがわかってるだけで無双できると思います。

生物基礎と地学基礎はわかりません。地学基礎が一番楽らしい。




文系も専門一科目選択でいいと思います。そうでなくとも理科基礎という科目は流石に舐めてる。

(個人的に高校の時点で文理を決めてしまうのは非常に良くないと考えている立場なのでそもそも…っていうのがありますが。)

二次試験での違い

国立大学を受ける場合、二次試験で理系の多くの人は理科を二科目受けます。

しかし文系の人は何故か社会一科目なのです(東大だけは二科目必要)。


理系のあの理科二科目に対して社会一科目…っていうのも無くは無いですが、それよりも文系に進んで社会一科目で大丈夫なのか?というのがあります。


勿論文系もセンター試験では社会二科目選択しますが、二次試験とセンターでは話は全く違ってきますよね。



二次の歴史の論述などでは勉強して有機的につなげた知識を自分の頭で整理、自分の言葉で説明する能力が試されます。



単に事象を知っているか、人の名前と功績を正確に覚えているかのクイズであるセンター試験とは違います。



大学に入ってから、人文科学系・社会科学系を学ぶにあたって視野は広ければ広いに越したことはありません。受験基準の内容で一科目は少し心もとない感があるのは私だけでしょうか。



どういった経緯で社会は二科目でも三科目でもなく一科目でOKとなったのかが気になるところです(大変だからだけが理由?)。


ちなみに、理系の二次試験では数学に数Ⅲが加わります。重すぎる…

結局何が言いたいの?

なるほど、大学受験の文系は確かに楽なのかもしれない。いやそんなことはないなど色々あると思います。


でも私は理系が大変、文系は楽で話を終わらせたいのではありません。



私が言いたいのは、このような受験制度にしていると高校時代に文系だった人がもしも何かのきっかけで理系方面に興味が出て進路変更をしようと思っても、それは非常に厳しいものになるということです。



理系から文系への転向もそうじゃないかと思われるかも知れません。

勿論大変ではあると思います。



しかし最初のハードルは低い方だと思います。本を読み、知識を蓄えたり思想などを学んで行くことからスタートです。



対して文系から理系はどうでしょう。

例えば物理なら、まず高校の数Ⅲを学ばなければなりませんしその後大学の微分積分を学ぶことになるでしょう。



大学で物理の講義をとったとしても高校の物理をやっていないと(やっていたとしても割とギャップはあるが)、流石に受験科目の物理基礎からは飛躍が大きいです。



やりきれる人は勿論存在すると思いますが、自然言語を読み込んでいくのと数学を理解していくのでは第一歩目のハードルが違います。(自然言語を読み込んでいくのが大変でないとは言っていないので注意。あくまで勉強初段階の話)

 

また、数学に関して言えば文系であっても例えば経済学では数学ばかり使いますよね。
そこでギャップが生じるならばそれは受験制度に問題があります。



文理の区分を消してほしいです。
この仕組みでは一旦文系を選んでしまった人には数学から遠ざかる道が大きく開いてしまいます。



私は最近、少なくとも日本で生きていく場合、英語が出来ないより数学ができないことによる方が将来の道が狭まると思っているのです…



そんなお話はまた今度。今回はここまで。

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