選挙って興味ある人と興味ない人で熱の入り方が大きく異なるイベントですよね。
サッカー日本代表のサポーターとサッカーに全く興味のない一般人との間にある温度差くらい大きい。
選挙における問題と言えば一票の格差の問題も有名ですが投票率、特に若者の投票率が低いということも飽き飽きするほど取り上げられていますね。
Twitterを見ていると、若者の投票率が低いことに関して声を上げている人が沢山います。
なぜ若者が投票しないのか理解できない、投票くらいしに行けよ!!という旨のツイートをよく見ますが、頭ごなしに若者投票しろ!と言ってもはっきりいってしょうがないと私は思います。
そう思う理由を今回は話していきます。
若者の投票率は確かに低い
まず、そもそもの投票率の話についてですが具体的に若者(10代~20代とします)の投票率は他の世代と比べてどれほど低いのでしょう。
2017年の衆院選のデータを見てみましょう。
前回の衆院選(2017年10月22日)の投票結果を見てみると、全体の投票率は53.68%となっています。
驚異的な低さですね。国民の半分くらいしか投票していないというのは驚きです。
さて若者の投票率についてですが、10代が40.49%、20代が33.85%というデータがでています。
対して50代の投票率は63.32%、60代の投票率に関してはなんと72.04%です。
確かに若者の投票率は低いですね……
これでは高齢者のための政策を掲げた候補者ばかりが当選し、若者の意見の反映は難しくなってしまいます。
この数字を見て「若者投票行けー!」となる気持ちも分からなくはないです。
しかし、責められるべきなのは本当に若者だけなのでしょうか?
若者の投票率が低いのは彼ら自身のせいなのでしょうか?
若者に無理やり投票させれば良いのか??
若者の投票率が低い→若者は投票に行け!
一見正しそうな意見です。
しかし、無理やり若者を投票に行かせて投票率が上がったとしたらそれはいいことになると思いますか??
考えてみてください。彼らが投票しないのは当然ながら政治に関心がないからですよね。
政治・政党に関する知識がないから投票しないのです。
そんな彼らが投票に行ったとすれば選挙結果は間違いなくカオスになります。
仮に法律によって投票が義務投票になった場合、知識のない人の票は学歴の高い人、社会的地位の高い人、パフォーマンスに長けている人などに集中するでしょう。
政策の内容などではなく、その人の肩書きやパフォーマンスの派手さに大きく影響を受ける選挙となってしまいます。
こんな選挙やってもしょうもないです。パフォーマンス大会になりかねません。
政治・政党に関する知識が皆無の人がなんとなく周りに急かされて投票に行くくらいなら投票しないほうがマシだと私は思います。
若者の投票率が低いことに関して責めるべきは少なくとも若者ではないのです。
問題はどのようにして若者に政治への関心を持たせるかです。
若者の投票率を上げるにはどうすればいいのか
さて、ではどうしたら若者の投票率は上がるのでしょうか。
これに関しては相当な難題でしょう。
私なんかよりも遥かに知識のある人、賢い人達が色々考えているはずです。
個人的にはネットの利用が有用な一手なのかなとは思ったりします。
Twitterで流れてきたのをみて素直に良いなと思ったのがlivedoor NEWSさんの、各政党を比較している表です。
明日の選挙どこに投票しようか調べてたらlivedoor NEWSがわかりやすくまとめてた! pic.twitter.com/03spbhPaUW
— もんちゃん (@_thank_u___) July 20, 2019
現状の課題に対して、どの政党がどのような政策を掲げているのか、さらに他の政党との比較もひと目で確認することができます。
ざっくりとはしていますが、全く政治に興味のない人が政治に関心を持つためにはこれくらいで良いと思います(実際のページはこちら)。
ページの最後には各政党のHPも載っけていますね。
政治って難しそう…というイメージが先行しすぎている可能性が大いにあるのです。
政治への興味を持つための第一歩が1番難しく、そして1番重要でもあります。
上記のような表を見て「ふーん、この政党はこんなこと考えてるんだ」と思うだけでも大分違います。
そこから自分で調べたりするようになれば自然と投票所にも足が向かうはず。
投票率云々よりも知識の付与が先なのです。
ですが、いくらlivedoorさんのものような優秀なサイトがあるとしてもそれを若者に周知させなければ意味がありませんよね。
拡散力の高いTwitterとて、自分の好みに合う人ばかりフォローしてしまえるので、選挙関連のツイートがタイムラインに流れてくる確率も小さくなってしまいます。
それを考えると、一つには高校での呼びかけが重要になると思いました(もうある程度してるとは思いますが)。
恐らく多くの高校の先生が生徒に政治に関心を持つように言っているとは思いますが、それだけではダメで、情報そのものを与える必要があります。
選挙とかよく分からないって人はまずこのページ見ましょうね、という感じで。
選挙は18歳から可能です。
高校生の段階から政治に興味を持ってもらうことが若者の投票率UPに繋がります。
あとは広告でしょうか。Twitterの広告でも良いですし、若者の利用率の高いYouTubeにおける広告でサイトの存在を知らせたりとかは思いつきます(広告費は誰が払うんだとか別の問題が出てきますが)。
というかこれって公職選挙法的にどうなんでしょうか…政党の選挙運動ではなく投票を”促す”ための広告なので良いと思ったのですが。
兎にも角にも、政党に関する情報を入手する機会を与えなければならないのです。
少なくとも、ひたすら「投票に行きましょうねー」「政治に興味持ちましょうねー」と言っても大して変わらないことは断言できます。
ただでさえ若者の人口は少ないのですから、やはり彼らの投票率の低さは無視できない問題です。
国のお偉いさんは一体どのようなことを考えていらっしゃるのでしょうね……
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