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【AIと社会】ChatGPTをきっかけに変わる教育・労働・経済

教育全般

ChatGPTが社会を変える大きな一つのきっかけになっているので、ChatGPTをタイトルに入れましたが、別にChatGPTに限らずこれ以降ChatGPTを超えるようなものも出てきて、それらが社会を塗り替えていくことでしょう。

 

ただ、ChatGPTの登場で汎用人工知能(AGI)がいよいよ一般市民の目線からしても現実味を帯びてきているとは言えそうです。

今回は、そのAGIの実現で変わるであろう社会について書いてみます。

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すべて個人の想像なので、補足意見・批判的意見など是非お願いします

動画

動画で観たい人はこちらをどうぞ↓

学校教育・受験

学校教育(公教育)

1人の生徒に対し、1つのAI Chat(とでも呼んでおきます)が公教育において与えられる世界を考えます。自分専用の先生が付く感じになります。

質問なども全部AI Chatに聞けばよいので、学校の先生の負担はかなり減り、かつ生徒はより学習しやすくなります。

 

個人に合わせたカリキュラムやペースで学習が進められるようになることで、効率的な学習が可能になっていくことでしょう。

質問をすると「この授業動画を観ましょう」「このテキストのxページを読みましょう」といった提案が瞬時に返ってくるわけです。

 

さて、この素晴らしい教育体制においては、恐らく意欲格差が今以上に如実に顕れることになると思われます。

意欲のある生徒はどんどん自分のペースで学習を進めていきますが、意欲のない生徒はどんな素晴らしいツールが与えられようとそれを活用しようとしません。

 

ネットの出現によりそれはすでに見られますが、欲しい情報への素早いアクセス、そして何より自分にぴったりの学習ができる教育体制では、その差は今よりはるかに大きくなることでしょう。

 

受験

もはや受験という概念が残り続けるのかも怪しいところですが、国が受験システムを変えない場合、受験は今以上の地頭遺伝子ゲームになります。

↑この記事でも述べていますが、ネットがあるとは言え、”勝手に入ってくる”情報については以前として地域格差があります。

 

しかし、AI Chatは現在の自分の特性に合う進路や、それに必要な情報をまとめて与えてくれます。

そうすると、いよいよ情報の地域格差がなくなります。

 

AI Chatもフルに活用して、最大限効率的な受験勉強をすることができます。

全国の受験生は皆が最良の環境で受験勉強をして、それにより合否が決まる訳です。

環境は一緒なのに合否が異なるとなれば、運を除けば、あとはその人の頭脳が原因ということになります。

 

現在でもそうなっているのは事実ですが、現在の場合は

・地頭は良かったけど親の教育意識が低く、環境が悪くて能力を伸ばせなかった

・地頭は悪かったけど親から環境に対する多額の教育投資がなされて能力を伸ばせた

といったように、環境の介入余地がまだ大きいです。

 

個人に対する最大限の教育環境が公教育に導入された場合、環境に責任を求めることは難しくなってしまいます。

 

ただ、ここで問題になってくるのが塾の存在です。

以上の仮定は、塾よりAI Chatの方が優秀という前提にもとづいています(塾に行く意味がない世界)。

 

仮に、AIを最大限活用した国主体の公教育と、AIを最大限活用した塾が両存したとして、これで後者のほうが優秀となった場合、結局受験業界の構造は変わらないということもありえます。

 

ただいずれにせよ、前述の意欲格差による影響が(受験に限らず)やはり一番大きいとは思います。

労働:ホワイトカラーからブルーカラーへ

AIの発展により、人間は創造性よりむしろ身体性に価値があることが浮き彫りになってきたと感じます。

 

人間の脳は計算機です。いくら創造性といえども、それは計算機の出力結果です。

神経細胞のスパイク発火の組み合わせであり、その計算機を機械が真似できても不思議ではない、と私は思っています。

 

事実、AIは人間にはとても想像/創造できそうもないことをできつつあります。

AGIは人間より頭脳的には賢いものです。

それが実現した暁には、人間の価値は身体性に宿るのではないでしょうか。

 

例えば、接客業なんかはやろうと思えばAI(AGIである必要すらないかも)搭載の機械で代替できるはずです。

しかし、そのようにしているお店は少ないですよね。

それはなぜかと言えば、人間のほうが安価で使い勝手がいいからです。

 

料理はするし、接客するし、皿洗いしろっていったらします。

人間は身体を使って物理的に色々なことができ、おまけに安く働いてくれます。

 

AIの発展というのは基本的にソフトの話で、AIを搭載するハードのコストが圧倒的に人間より安くならないとブルーカラー(肉体労働)は代替されないと思います。

 

少し前まで、芸術などの創造性が必要なことは人間にしかできず、AIに代替されないと言われてきました。

しかし、むしろそれらこそ、AIの得意分野と言えてしまいそうな現実があります。

経済:BI(ベーシックインカム)が現実味を帯びる

「AIに仕事が奪われる」とは散々言われてきました。

それに対する反論として「新しい仕事が生まれるから大丈夫」というものがあります。

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産業革命でもそうでした

実際、新しい仕事は生まれると思います。

しかし、新しい仕事の増加に比べ、既存の仕事に必要な人手の減少が大きく、全体として雇用は減るのではないかと今のところ考えています。

 

例えば、イラストレーターの数は確実に減ると言っていいのではないでしょうか。

この世には、ある有名なイラストレーターが描いた”から”価値がある絵というのがあります。

 

しかし、そのレベルに誰もがいけるわけではありません。

現状イラストレーターとして食っていけるようになるだけで大変なのに、これからはさらにその上澄みを目指さなければならなくなります。

ちょっとしたポスターや、ソシャゲのキャラなどのイラストはAIに描かせれば事足りるケースが多いでしょう。AIにより、それらのイラストは安価に素早く完成します。

 

AI時代の新・ベーシックインカム論』の中で井上智洋氏は次のように述べています。

AIを含むあらゆるITに当てはまることだが、ITが奪う雇用は、ITが増やす雇用よりも絶えず大きい。例えば、旅行サイトの構築・運営に携わる人員は、旅行代理店の人員より少ないはずだ。
そうでなければ、旅行サイトのほうが旅行代理店よりも余計にコストが掛かるはずだが、実際には、旅行サイトの方が安くサービスを提供している。

今まで100人必要だった仕事が10人でよくなったりという現象は全く夢物語ではないと思います。

 

さて、ここで政府が何も政策を講じない場合、AIによって雇用が減った分のホワイトカラーは人間の身体性が発揮できるブルーカラーへと移ります

そういうわけで「とりあえずみんなが肉体労働をすれば一安心!」となるかもしれませんが、そうはなりません。

 

前述の通り、ハードのコスト面の問題があるとは言っても、いつまでもハードのコストが高くあり続けるわけではありません。

時がたつに連れ、経営陣も「流石にもう機械に代替させたほうが良いかも」と舵を切るタイミングがでてくるはずです。

 

そうなったらブルーカラー職種の人たちはどうすればいいのでしょうか。

稼ぐ手段を失ってしまいます。

 

AIの発展により供給は目覚ましい成長を遂げる一方で、需要がそれに追いつきません。

経済が停滞します。

 

というわけで、需要を伸ばすため、そして生活の保障のためにもベーシックインカムが必要となってくるのではないでしょうか。

この時代が今すぐに到来するということではないでしょうが、このままAIが急速に成長すればいずれはこの問題に直面します。

ベーシックインカムをいよいよ真剣に考えるべきだと思います。

 

余談:Googleの危機 & ブログで稼ぐことの終焉

最後に社会の話題から少しそれた話をします。

 

例えばChatGPTは、大量のWebページの情報から、ユーザーの欲しい情報を綺麗にまとめて提供してくれます。

この精度がより高くなっていった場合、最終的にほとんどのひとはGoogleで検索するという行為をしなくなります。

 

つまり、Webページを直接訪れる必要がなくなるということです。

その場合、Webページ上にある広告が見られる頻度は急減し、これはGoogleにとって大きな打撃となるはずです。

 

よって、Webアプリなど、そのページ自体が何らかのツールの役割を果たすものは別として、ブログのように、無料で情報を発信して、そのページ上の広告で稼ぐという形態はもうすぐ終わると思います。

 

そう思うとYouTubeのような動画コンテンツで稼ぐ人はまだ生き残るのかなとは思います。

ただ、動画の内容もテキストでサッとまとめるということは現時点で可能なので、動画ならではのコンテンツが重要かもしれません。

ブログで情報発信できるような内容を動画で話してもあまり意味ないということです。

 

しかし、その一方で活字耐性のない人が増えているというのはどうやら事実らしいことから、文字で済むことを動画で喋る、といった行為の価値は残るとも考えられます。

ここらへんはもう分かりません。

 

YouTubeがあるとは言え、これからGoogleがどういう動きをしていくのかは注目ですね。

何かご意見あれば是非コメントまでどうぞ。

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