2020年はコロナで大騒ぎとなっています。
そんなコロナ禍で多くの人が一つの空間に集まることを避けるべく、多くの大学ではZoomを用いた遠隔によるオンライン授業が実施されることとなりました。
私の在籍している京都大学でも、研究室などを除くほぼ全ての講義がZoomを用いたオンライン授業となりました。
私はかなり前から大学の講義はほとんどオンライン授業でいいはずだと思ってきた立場です。
そして今回のコロナ禍においてそれは実現されました。
実際にオンライン授業を受ける中で、大学のほぼ全ての講義をオンライン授業にすべきという考えはより強いものとなりました。
オンライン授業はほとんどメリットしかないとすら思います。
今回はそう思う理由を書いていきます。
受講ハードルの違い
実際にオンライン授業を受けていて思ったのが、オンライン授業はリアル授業に比べて受講するためのハードルがかなり低いということ。
私が怠け者というのもあるのですが、はっきりいって大学にわざわざ足を運んで教室まで行って講義を受けるのはかなり面倒くさいです。
徒歩で通学する人はまだマシかも知れませんが、中には電車で一時間以上かけて大学にやってくる人もいます。
そういう人にとっては通学時間は無駄であり面倒なものでしょう。
それに対してオンライン授業はどうでしょう。
まず自宅から一歩もでることなく受講することができます。
自分の家でPCをパカッと開けばそこはもう講義室です。
去年よりも出席率が上がったみたいな話も聞きますが、それも頷ける話。
受講ハードルについてはオンライン授業のほうが圧倒的に低いということは多くの人が賛同できるものであると思います。
では講義を受ける際の集中度はどうでしょう。
いくらオンライン授業のほうが受講しやすいと言っても「リアル授業のほうが人の目もあって集中できるのではないか」という声が聞こえてきそうです。
しかし、これに関しても個人的にはオンライン授業のほうが良いと思うのです。
集中度
これは実際にオンライン授業を受けてみないとわからないことなのですが、オンライン授業だと先生との距離がかなり近くなったような感覚になるのです。
大教室などで行われる講義では一人の先生が多数の生徒に向けて話をするという1対nの構図になっています。
勿論、オンライン授業でもその構図は変わりません。
しかし、オンライン授業のリアル授業と違うところは自分の周りには学生が一人もいないということ。
そして先生の声がリアル授業よりもはるかに近いということ。
この2つの要素によって、まるで先生が自分一人だけに話しかけているような感覚になります。
擬似的に1対1の構図になるのです。
こうなるとむしろリアル授業よりもオンライン授業のほうが集中できます。
少なくとも私は間違いなくオンライン授業の方が真面目に受けています笑
履修人数制限
これは講義それ自体に関する話ではないのですが、オンライン授業にすることで履修人数制限の多くが解消されます。
大学の講義には履修人数制限の設けられている講義が少なくありません。
あまりにも人気な講義だと教室に物理的に人が入りきらないので受講人数が制限されるわけです。
履修人数制限科目を受講できるかどうかというのは抽選で決まります。
この抽選でめでたく選ばれれば何も問題はありません。
しかし不幸にもこの抽選に落ちた場合、コマ埋めのために興味のない講義を取らなければいけない場合がでてきます。
オンライン授業ならこの現象をほぼ解消できます。
ZoomのプランとしてPro(同時接続最大100人)、Business/Education(300人)、Enterprise(500人)の3つがあります。
大学がzoomのどのプランを使っているか分かりませんが、150人以上集まっている講義もあるので最低でもEducationプランです。
300人まで同時接続できれば十分でしょう。
オンライン授業により自分の興味のある講義を取りやすくなるのです。
リアルタイムでやる必要もあまりない
オンライン授業というと、開始時間・終了時間を決めてその時間に生徒が集まって受講するというライブ形態を想像される方が多いと思います。
ただ、このオンライン授業についてはリアルタイムでやる必要もそんなに無いと私は考えます。
リアルタイムのオンライン授業は確かに手軽ではありますが、その講義の時間に外せない用事があった場合、その回の講義は受講できないという点においてリアル授業と同じです。
そこで、リアルタイムのオンライン授業にこだわるのではなく講義の動画を大学のHPや動画サイトで公開するのが最良であると考えます。
動画であれば講義の授業時間に縛られずに勉強できるというだけでなく、講義内容を復習したいというときにも後からみかえせて便利です。
さらに、受講時間の節約というメリットもあります。
先生によっては、もっとテンポよく話を進めて欲しいと思ってしまうような先生もいるでしょう。
そうでなくとも、話すスピードを早くしてもらっても問題ない場合というのは往々にしてあるはずです。
私の受講している講義のいくつかには動画形式、またはオンラインのライブ授業を録画したものを先生がアップロードしてくださっている講義があります。
私は普段、動画を観るときは基本的に2.3倍速~2.5倍速で観ていますが、大学の講義もそのくらいのスピードで問題ないわけです。
大学の講義は90分もあります。正直疲れます。
2.3倍速の場合40分くらいで一コマ終了です。
なんでも早いほうが良いわけではありませんが、相手の話すスピードが早いほうが必死に聞こうという気になり、より集中することができませんか?
少なくとも私は、相手があまりにゆっくりした話し方だと自分の脳の動きもゆっくりになっているような感覚になり、気づけば相手の言葉が脳をすり抜けています……
大学の先生方はどう思っているのか
大学の先生方はコロナへの対応で大変だったことだろうと思います。
Zoomの使い方に戸惑っている先生方も散見されました。
オンライン授業の導入初期は面倒なことばかりでしょう。
それでも長期的にみたらオンライン授業の方が先生方にとってもメリットが多いのでは?と思うのは私の気の所為でしょうか。
大学で講義をされている先生方は研究者であり、講義よりも研究を優先させたいと思う方は少なくないと思います。
講義内容というのは毎年大きくは変わらないはずなので、事前に収録した講義動画をアップロードしておくというやり方では駄目なのかしらと思ってしまいます。
勿論、講義内容が毎年全く同じというのはありえないので、それはその都度部分的に動画教材をアップデートさせていくことになります。
そっちのほうが少なくとも、毎週わざわざ講義室に出向いて何時間も話すよりは楽でしょう。
楽というと聞こえが悪い感じがしますが、学生が受け取る情報というのはPC画面の動画とリアル授業で変わりません。
加えて前述の通り、動画形式なら復習も可能なのです。
学生から先生に対する質問の処理に関してはメールを使ったり、口頭で質問したい場合は時間を決めてZoomなどを用いて行えばいいと思います。
オンライン授業じゃないほうが良い例
タイトルにもある通り、私はほとんどの講義はオンライン授業で良いという意見を持っています。
その”ほとんど”に漏れる例として語学の授業があります。
語学はもはやスポーツみたいなものだと思ってます。
一生懸命口をパクパク開けて発音していかねばなりません。
オンライン授業だとどうしてもそれをサボってしまう気がします。
やはりあれは他の学生がいる中、同調的な空気で以てみんなで一緒に口をパクパクする必要を感じます。
他には理系の実験とか。これは言わずもがなですね。
しかしそういった少数を除いたほとんどの講義はオンライン授業で全く問題ないのです。
コロナが終わった後に、オンライン授業が以前より増えていてくれたらいいなと思います。
コメント
自分にとってzoomが良い理由は、家賃を払わずに済むことですね
まあ、実験やら研究やらで、結局大学の近くに住む必要があるのですが
今となってはもう遅いですが、難関大なんて行かず適当に地元の大学でもよかったんじゃないかと思っています